丸太町ルヴォワール / 円居挽

気づいたら寝ていて目覚ましでも起きれないほど熟睡してしまいました。
ちょっと疲れているのかもしれません。


円居挽の「丸太町ルヴォワール」を読み終えました。

この本は面白かった。
純粋にエンターテインメントとして面白かった。
ジャンルとしては推理物になります。

本との出会いは正直覚えていないです。
作者さんのことは失礼ながら全然知らなかったのですが、このシリーズの事は片耳にはさんだのか記憶にあって読んでみました。

最初に面白かったと書いたのには理由があります。
読みやすいのです。

キャラが皆立っているし、セリフが小気味好いですし、全般的にカッコイイのです。
麻雀ネタは正直意味がわからない事もありましたが、それ以上に舞台設定、キャラ設定と非常に個性的で良かったと思います。

物語は公式の裁判ではなく、伝統はあるが、こっそりやっている私的な裁判みたいなものが進んでいきます。
そして、その裁判を色々なキャラの視点から見ていくことになります。
まぁ、弁護士側の視点ですが。
話はほとんどこの裁判だけです。

正直騙した方が勝ちな裁判なのですが、お互いが色々と騙し合って、かなり先が気になります。

そして、読者も騙されるのです。
非常に綺麗に騙されるのです。
しかも、何度も。
さらに言うと、騙され方に腹が立たないのです。

何より、この作品は小説でしか成立しないと思います。
映画、漫画などその他のメディアだと成立しないと思います。

たった二人の意地と意地により、物語は始まり、終わります。
この二人に、まわりのキャラたちが振り回されながらも、話は進んでいき、そして様々な事実が発覚し、綺麗に着地します。
綺麗に着地するのです。

推理物ですが、誰にでも勧められる本だと思いました。


私はこの本に出会えて嬉しかったです。

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