今出川ルヴォワール / 円居挽

本を読むペースが落ちると、更新が止まりますね。
休出がまたあったので更新できなかっただけでもありますが。


円居挽の「今出川ルヴォワール」を読み終えました。

私はルヴォワールシリーズは好きです。
まだ三作しか読んでいませんが、好みです。
まず、このシリーズが好きという上で書きたいと思います。

本格ミステリじゃないです

何を持って本格ミステリというかは人それぞれですし、議論になってしまうので、ここでは私の思う本格ミステリじゃないという意味になります。

密室とかトリックとかアリバイとか、そういうのがあるのを期待しているのです。
積みあげた世界が最後に崩れ去って、そして綺麗に再構築される、そういうのを期待しているのです。
その視点もあったか!という感じの。

で、前作まではギリギリそういう騙された感が楽しめる作品だったのですが、本作は正直ただのジュブナイル小説です。

誤解しないで欲しいのは、別につまらなくはないということです。
確かに面白いのです。
ですが、本作は言うほど驚かないといいますか、大どんでん返しもないですし、ただの友情物語になっていました。

本作は達也の物語です。
最初から最後まで達也の物語でした。
それ以上でもそれ以下でもないです。
ギャンブルの話がメインではありますが、やっぱり達也の物語です。
そして、相変わらず変な人がたくさん出てきますし、論理の説明のない箇所もあります。

あぁ、書いていてわかりました。
この論理の説明のない箇所が気になったから、本格ミステリじゃないと言ったのかもしれません。
私は論理立ててないと気になってしまうからかと思います。


前述した通り、決してつまらなくはないです。
ストーリーとして面白いと思います。
ギャンブルはやらないので共感出来ない箇所もありましたが、読み物としては面白いと思います。
でも、なんか消化不良を感じた、そんな作品でした。
次も読みますけどね

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