六花の勇者 5 / 山形石雄

初めて甥に会ってきました。
夜泣きがひどいと聞いていたのですが、おとなしくて良い子でしたよ。
元気に育って欲しいですねぇ。


山形石雄の「六花の勇者 5」を読み終えました。

これは驚いた。
素直に展開に驚きました。
王道ファンタジー的な驚きだけでなく、ミステリ的な驚きも。

物語的には佳境なのか半分程なのかわからないですが、節目だという事はわかりました。
7人目が確定しました。
黒の徒花の正体も確定しました。

確かに勇者たちは本当に優しいなぁ、人間臭すぎるなぁ、と思っていたのですが、ここでこんな展開になるかとは。
完全に騙されました。
心地よい騙され方です。
ファンタジー的な騙され方というより、前述の通りミステリ的な騙され方をしました。

地の文、登場人物の心情とか、きちんとフェアに書かれています。
逆に言うと、地の文をしっかり読んでいたら、その可能性にも気付けるのです。
でも、気づかなかった。
これはファンタジーだから都合の良い感じに進むんでしょ?って思っていたのも大きいですが、今までの巻の疑問点が色々と説明がなされた気がします。
この巻だけだとあまり驚きは少ないかと思いますが、ずっと読んでいる人は間違いなく驚く事でしょう。

特に六花の一部はプライオリティーを勘違いしてないか?という事の解が出ました。
それが本巻の迷宮内での謎とリンクして、より大きな物語自体の謎に関連しています
あぁ、あそこで色々な人が動揺していたのが、そこに繋がるのね、と気づくでしょう。
凶魔の最後すらにも意図があったなんて。

もちろん欠点もあります。
とある登場人物はウジウジして、厨二病かよ・・・、とか。
テグネウの能力は後出しじゃん、とか。

ですが、迷宮内の展開で全てが許せました。
2巻から4巻が微妙だと思った方にも全力でオススメしますッ!!





以下、ネタバレ。





7人目がアドレットだなんて。
一度はそう思いました、叙述系みたいな感じかなぁ?と。
でも消去法でハンスかなぁ?と思っていたのです。
魔神を倒したいっていう強い気持ちがないのがハンスでしたからね。
そして、物語も最後の少しまでハンスだと思っていました。
そうしたら、最後にまさかの展開。

テグネウさんは本格的に性格が悪いと思いました。
でも、全部テグネウの思惑通りに。

これ、バッドエンド一直線ですよ。
テグネウを倒せば解決なんですが、難しい感じですよね。
物語的に倒すと思うのですが、どんな風に倒すのかなぁ。
あー、気になる。

ただ、最後は「テグネウの能力なんか関係ない、俺はフレミーが好きだッ!!」で終わる気はしています。

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