満願 / 米澤穂信

自宅勤務制度を利用してみたのですが、想像よりも楽ではなかったです。
通勤がないのは良いのですが、どれくらい待機していないとダメなのかわからないので、疲れてしまいました。


米澤穂信の「満願」を読み終えました。

色々な賞を取っているし期待していたのですが、ちょっと期待と違いました。
私が持っている米澤穂信のイメージはちょっぴりビター。ですが、本作はがっつりヘビー

短編集です。
そしてジャンルはミステリー。これは間違いないです。短編の中で切れ味鋭い驚きを提供してくれます。それぞれが個性的な展開で、こちらの期待を裏切ってくれました。

ですが、全作に言えるのですが、暗い。そして、重い。暗いだけならともかく、重いのが読んでいて辛い気持ちにさせてくれました。しかも、怖いんです。読み終わった後に、こわっと思わせてくれる、そんな作品ばかりでした。

具体的に何が怖いかを書くと驚きをなくしてしまうため書きませんが、全作後味の悪さが印象に残って、すっきり読み終わらせてくれないです。驚きはするのですが、そっちの方向に行ってしまったかーという感じで、どんよりさせてくれます。

一見褒めていないようですが、それだけ感情を揺さぶってくれる作品ばかりであるということは間違いようのない事実です。
重くて暗い気持ちにさせてくれる作品が苦手な人は避けたほうが良いと思います。
ですが、そういうのに耐性がある方にはオススメできます!

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